Googleビジネスプロフィールの編集の前に

Googleビジネスプロフィールスには、Googleマップから行きたい場所を探す検索者(以下、ユーザーとします)へ判断材料を提供するため、多く項目が準備されています。
それら項目の編集については、そのお店や施設(以下、ビジネスとします)の管理者、すなわちビジネスオーナーになりさえすれば、基本的には自由に編集できます。ただし、ご注意いただきたいのは

ここに注意

「Googleビジネスプロフィールの編集はMEO対策を意識して行わなければならない」ということです。

Googleビジネスプロフィール編集は簡単にできます。
しかし、ただやみくに、好き勝手に入力すればいい、ということは決してありません。
Googleビジネスプロフィールは「Googleマップを使って行き先を探しているユーザーへ情報を提供するため」にGoogleが用意しているものですから、その内容がユーザーの判断を助けるものではないと検索エンジンに判断されてしまうと、ローカル検索の順位を下げてしまいます。

ここがポイント

つまり、あなたのGoogleビジネスプロフィールの内容がGoogleマップの検索エンジンから評価されなければ、あなたのビジネスがユーザーの目に止まることもなく、お客様を連れてくることもない、ということです。

しかもそれだけではありません。Googleビジネスプロフィールの内容がユーザーの役に立たたないだけでなく、Googleが定める規定「ガイドライン」に違反していると検索エンジンに判断されると、GoogleからGoogleビジネスプロフィールの公開停止や最悪、削除されるなどのペナルティを受ける恐れもあるのです。

Google に掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン

こういった検索エンジンの判断は、検索エンジンが順位を判定する仕組み(アルゴリズム)によってされるのですが、Googleビジネスプロフィールの編集はこのアルゴリズムに評価されることを意識して行う必要があります。
このページでは、検索エンジンから評価されてローカル検索で上位に上がるようにGoogleビジネスプロフィールを編集するための注意事項について解説しています。
なお、GoogleビジネスプロフィールはGoogleによって事前通知なく仕様が頻繁に変更されます。

2020年11月4日にGoogleマイビジネスはGoogleビジネスプロフィールに名称変更されました。

Googleビジネスプロフィールの現状を確認する方法

まず、いまあなたのビジネスのGoogleビジネスプロフィールはどういう状況になっているでしょうか?
早速確認してみましょう。

Googleビジネスプロフィールの検索はGoogleマップから

Googleビジネスプロフィールの検索はGoogleマップから行うのが確実です。
もし、あなたのスマートホンにGoogleマップがインストールされていなければ、これから頻繁に使うことになりますので、ぜひこの機会にインスト―ルしてしまいましょう。
Googleマップがインストールできれば、さっそくGoogleマップを立ち上げて、検索窓にあなたのビジネスの「店舗名・施設名(以下、ビジネス名とします)」を入力し検索してみましょう。

見つからない場合は、「ビジネス名〔スペース〕所在市町村」のように、ビジネス名の後ろに空白(スペース)を挟み、その後ろに所在地情報を入れて検索してみましょう。
それでも見つからない場合は、半角/全角や、かな/カナの文字を変える、など試してみてください。
なお、Google社が作っているブラウザである「Chrome」でもGoogleビジネスプロフィールを探すことは可能ですが、検索結果が異なることも少なくありません。

今はあなたのGoogleビジネスプロフィールが存在しているかの確認するのが目的ですので、Googleマップから探すことをお勧めします。

ここに注意

GoogleビジネスプロフィールはGoogleのサービスですので、検索エンジンが異なるMicrosoft社の「Edge」「Internet Explorer」やApple社の「Safari」ではGoogleビジネスプロフィールは検索できません。

さらにYahoo!検索については、Googleの検索エンジンは使用していますが地図サービスでは競合しているためか、Googleビジネスプロフィールは検索できませんのでご注意ください。

あなたのGoogleビジネスプロフィールが見つからないとき

ほとんどの場合、GoogleビジネスプロフィールはGoogleが勝手に(ビジネスオーナに通知することも無く)作っているのですが、いくら検索してもあなたの店舗のGoogleビジネスプロフィールが見つからないときもしばしばあります。
とくに、開業してまだ間もないころや開業前などはGoogleがあなたのビジネスの存在を認知していないので、Googleビジネスプロフィールも作られていないことが多いでしょう。
その時は自分で作ってしまいましょう。
Googleビジネスプロフィールを作成するときに必要な情報は「ビジネス名(店名)」「カテゴリ(業種分類)」「住所」の三つだけ。
あと、Googleのサービスを利用するにあたっては、「Googleアカウント」という無料のメールアドレスも必要になることが多いので、もしお持ちでなければ先に作っておきましょう。

Google アカウントの作成

手続きも簡単ですし当然無料ですから、迷わず作ってしまいましょう。

Googleビジネスプロフィールが2つ以上ある場合

「Googleビジネスプロフィールが2つあるけどどうしたらいいですか?」というお問い合わせをいただくことがしばしばあります。
GoogleビジネスプロフィールはGoogleが勝手に作ってしまうことが多く、その場合は当然1つしか作らないのですが、すでに存在していることを知らずに新規登録を行ってしまうことで2つ以上のGoogleビジネスプロフィールが出来てしまうことがあります。

Googleビジネスプロフィールが2つ以上あるとユーザーも混乱しますし、検索エンジンから受ける評価も分散されることからローカル検索の順位にも影響しますので、MEO対策の観点からもまったくメリットはありません。
最近ではGoogleのAIが同じGoogleビジネスプロフィールが2つ以上存在していることを発見すると、重複状態と判断しGoogleビジネスプロフィールを表示されない状態にされてしまいます。
その場合はGoogleに統合を申請して一つにしてしまうべきです。

重複したビジネス情報を削除または報告する

「ビジネスオーナーですか?」

あなたのビジネスのGoogleビジネスプロフィールを見つけることができましたか?
そうするとGoogleビジネスプロフィールの情報のなかに「ビジネスオーナーですか?」と書かれている場合があります。
残念ですが、この状態のGoogleビジネスプロフィールは編集することができません。
正確には、Googleビジネスプロフィールの正当な権利者として編集することができません。
しかしご安心ください。
簡単な手続きを行うだけで、無料で「Googleビジネスプロフィールの正当な権利者」となることができます。
いまこちらを読まれているあなたはGoogleビジネスプロフィールを編集することを目的としてるはずですから、その必須条件である「オーナー確認」をしない、という選択肢はあり得ません。
すぐにオーナー確認を行いましょう。

Googleマイビジネスヘルプ ビジネスのオーナー確認

なお、Googleビジネスプロフィールの中に「ビジネスオーナーですか?」ではなく「このリスティングを管理」「このビジネスを管理」といった表示がされていいる場合があります。
これはチェーン展開をしている(とGoogleが判断した)ビジネスで、かつビジネスオーナー確認がされていない、またはオーナー確認はされたがしばらくの間ダッシュボードへのログインがされていない(管理がされていない)場合や、オーナー確認途中で作業を中断してしまった場合などに表示されるようです。
これらの表示をクリックすると、オーナー確認がされていなければそのまま通常のオーナー確認手続きへ進みますし、すでにオーナー確認が完了している場合は「このリスティングはオーナー確認が完了しています。…」といったメッセージが表示されます。
また、「他に利用できる確認方法はありません…」といったメッセージとともにGoogleサポートへ連絡を促すページが開くこともありますが、これは恐らく現在のGoogleビジネスプロフィールに何らかの問題が発生しており、その問題はビジネスオーナーでは対処できない、ということですので、速やかにGoogleへの問い合わせを行いましょう。

ビジネスオーナーが分からない…

「Googleビジネスプロフィールにはすでにビジネスオーナーが設定されているが、それが誰か分からない」
「ビジネスオーナーのGoogleアカウントが分からない」
オーナー確認を始めるとビジネスオーナーからこういった相談を受けることがあります。

ビジネスオーナー自身がかつてオーナー確認を行った記憶はあるが、その時に使用したGoogleアカウントやパスワードを忘れてしまった、という場合は、Googleアカウントやパスワードを片っ端から試してみる、という古典的な方法で解決することもありますが、全く記憶が無い場合や、最初から「調べるのが面倒くさいので一からやり直したい」と要望される場合も少なくありません。

また、「かつて在籍していた社員が個人的に作業したようだが既に退職していまっている」とか「以前取引があった会社が設定したかもしれないが、その会社とは連絡がつかない」といった、もはやGoogleアカウントやパスワードを探すことが困難なケースもあります。

こういった場合、ビジネスオーナーがそのビジネスの真のオーナー(管理者)であれば「オーナー権限のリクエスト」を行うことでオーナー権限を取り戻すことができます。

Googleマイビジネスヘルプ ビジネス プロフィールのオーナー権限をリクエストする

これは本来、「現在のビジネスオーナーに対して、GOOGLEマイビジネスの管理者権限を自分に与えるようリスクエストする」ためのものですが、ビジネスオーナーが活動していなければ当然リクエストに返信がありませんので、一定の期間(1週間程度)経過後にGoogleが現状のビジネスオーナーを解除し、改めてビジネスオーナー確認ができるようにすることがあります。

Googleビジネスプロフィールの信頼性

Googleビジネスプロフィールのオーナー確認は、Googleが「ローカル検索結果の掲載順位を改善する」条件の一つに挙げているほどですから、MEO対策を実施する上でその重要度を疑う余地はありません。

”Google のローカル検索結果の掲載順位を改善する”

ビジネスのオーナー確認を行うと、Google マップや Google 検索のような Google サービスにビジネス情報が表示される可能性が高まります。

ではなぜ、GoogleはGoogleビジネスプロフィールのオーナー確認を重要視するのでしょうか?

それは、Googleマップのビジネス情報の信頼性を高めるために他なりません。

メモ

Googleは、世の中に数え切れないほど存在する店舗や企業一つ一つをGoogleビジネスプロフィールとして位置情報や詳細情報などと共にGoogleマップ上に掲載し、ユーザーが検索して活用出来るプラットフォームを作ろうとしていますが、Googleはそれを利用するユーザーのため、ひいてはGoogle自身のためにGoogleビジネスプロフィールの情報を正確なものにするよう努力を続けています。

しかし、Google自身だけで情報を収集し、さらにそれら全てを審査して信頼性を保証することは、そこにかかる費用や労力、時間を考えると事実上不可能です。

そこでGoogleは、Googleが定める方法でお店の所有者として認証されたビジネスオーナーが、責任を持って自分の店(ビジネス)の情報をGoogleビジネスプロフィールに反映させる仕組みをつくることで、Googleマイビジネスの情報の信頼性を担保することを考えました。

そのため、Googleの求めに応じてオーナー確認を完了させたGoogleマイビジネスは情報の信頼性が高いと判断され、オーナー確認が未完了のGoogleマイビジネスよりもローカル検索で上位にランクされる可能性が高くなる、とGoogleは明らかに宣言しているのです。

ただ実際には、検索エンジンのアルゴリズム(プログラム)は非常に複雑なのでたとえオーナー確認完了が未完了のビジネスでもローカル検索の上位に入ることもありますし、来店者や第三者が自由にアップできる写真やクチコミなどの情報があれば、そのビジネスの実在も容易に推定できることから、オーナー確認の有無は大した問題ではない、と考えるビジネスオーナーもいらっしゃいます。

しかし、もし二つのGoogleマイビジネスが内容その他に差が無く、検索エンジンがその優劣を判断できないケースの場合、オーナー確認がされているGoogleマイビジネスがローカル検索の上位になることは先のGoogleの宣言からも明らかですし、ユーザー側からもそのビジネスがきちんと管理されていると見なされ、信頼性が倍増する傾向があるとされています。

オーナ自身に何か大きな、どうしても譲れない理由があってGoogleマップやGoogle検索からの集客を拒否するなら別ですが(その場合はむしろGoogleへGoogleマイビジネスの削除を申請すべきですが)、多少でもGoogleマップからの集客を期待するのであれば、オーナー確認をしない理由はありません。

オーナー確認をしないデメリット

また、オーナー確認については、そのメリットもさることながら「オーナー確認しないことによるデメリット」があることも忘れてはいけません。

オーナー確認することによって、Googleビジネスプロフィール内の情報を編集することができるようになりますが、この編集にはビジネスオーナーが告知したい内容だけでなく、Googleビジネスプロフィールから削除したい内容も含まれます。

ここに注意

例えば、Googleビジネスプロフィールにはビジネスへの来店者だけでなく通りすがりの第三者までも様々な情報を提供することが出来るのですが、情報提供者の全てが善良とは限りません。

事実、私どもおもてなしドットコムにいただくご相談の中には、

  • 知らないうちに、誰かが勝手に〔閉業〕扱いにしてしまった
  • 自分の店とは全く関係のない写真を投稿されてしまった
  • オーナーや店員の人格を否定するかのような悪意に満ちたクチコミを書かれた
  • 全く根拠のない誹謗中傷のクチコミを何度も書かれた

など、もはや営業妨害と断じれるほどの酷いことをGoogleビジネスプロフィールにされてしまうケースも少なくありません。

しかしこういった情報の修正や、Googleへクレーム通報を行うためには、そのGoogleビジネスプロフィールの正当な管理者であること、すなわちオーナー確認がされており管理者の権限を持っていることが必須なのです。
オーナー確認は無料ですし、条件が適えばわずか数分で完了しますので、必ず行いましょう。

Googleビジネスプロフィールへのログイン

オーナー確認が完了すれば、Googleビジネスプロフィールの編集が可能になります。
Googleビジネスプロフィールの編集は、パソコン・スマートホン・タブレットから行えます。

パソコンからのログイン

パソコンからGoogleビジネスプロフィールを編集する場合、特別なアプリケーションは不要です。
お使いのブラウザから「Googleビジネスプロフィール ログイン」と検索し、リストから

「Google マイビジネス – Google で顧客エンゲージメントを促進」

を選び、開いたページの右上の「ログイン」をクリックします。

その際、Googleアカウントを聞かれますので、マイビジネスのオーナーアカウント(Googleアカウント)を入力します。

ダッシュボード(管理画面)

Googleビジネスプロフィールの管理画面を「ダッシュボード」といいます。
ダッシュボードはパソコンと、スマートホン・タブレットでは大きくデザインが異なります。

パソコンのダッシュボード(管理画面)

パソコンのダッシュボード(管理画面)はブラウザによる違いはありません。

画面中央には閲覧数や検索数といったGoogleインサイト(分析ツール)のダイジェスト情報やクチコミ、投稿へのショートカットが配置されています。

編集可能な項目は画面左にメニューが表示されており、編集したい項目を選択すると右側に編集画面が開きます。

パソコンから編集できる項目はスマートホン・タブレットからと比べると多いので、最初の設定など編集内容が多い場合はパソコンからの方が編集しやすいと思います。

情報の編集の前に

いよいよGoogleビジネスプロフィールの編集項目について説明していきますが、その前にとても大切な注意点を2つ。
それは、「全ての項目を埋めること」と「NAPの統一」です。

Googleビジネスプロフィールの全ての項目を埋める

まず重要な事は、Googleビジネスプロフィールに用意されている項目を「全て設定してください」。
そもそもGoogleビジネスプロフィールの項目は業種・カテゴリによって異なるところもありますが、基本的には同じですし、項目によってはリストから選択させるなど、設定できる内容が制限されています。
これは入力内容を定型化することでローカル検索結果に悪影響を及ぼす不明確な情報を少なくするとともに、ユーザーの判断を誤らせる恐れのあるビジネスオーナーの過剰なPR表現を排除するためではないかと考えられます。
検索エンジンはGoogleマイビジネスが持つこれら限られた情報(実際にはマイビジネス以外のインターネット上の情報も判断材料としていますが)からユーザーの条件に適合した検索結果を判断するのですが、情報が入っていなければ判断する材料がありませんから検索対象に入らない恐れもあります。
逆に、入力・設定されている項目の情報が多ければ多いほど、様々な条件で検索候補となり、ユーザーの目に触れる可能性が高まります。
Googleマップ画面の限られたスペースに表示されるGoogleビジネスプロフィールの情報は、それほど多くありません。
可能な限り全ての項目を埋めるようにしましょう。

NAPの統一

NAPとは、

  • Name(店舗や企業の名前)
  • Address(住所)
  • Phone(電話番号)

の頭文字からなる略語ですが、この3つの情報については、インターネット上にある全ての場所で「一字一句同じ表記」にするよう心がけてください。

その理由は、敢えて大袈裟にいえば、「インターネット上での情報は全てつながってお互いを参照し合っている」ので、その効果を十分に受けるためには情報の表記を統一すべき、ということになります。

「神戸市中央区海岸通8番」と「神戸市中央区海岸通8番」、「078-381-8887」と「078-381-8887」は、アナログで判断している人間は同じ情報と判断できますが、デジタルで判断する検索エンジンなどのプログラムは、全角数字と半角数字を区別して別の会社情報と判断するかもしれません。

せっかく時間も費用もかけてインターネット上に情報を発信・蓄積しても、ただ単に文字の表記が異なるだけでそれぞれ別の情報と判断されてしまうのは、ざるに水を注ぐようにもったいないことです。

そしてこれはNAPだけではなく、あなたのビジネスのサービスや商品、特徴など全ての情報についても同様です。

もし今、あなたのビジネスの情報がホームページやSNS、情報サイトや広告サイトで同じ表記になっていなければ、これを機会に全て同じ表記に統一させることを強くご提案します。