ストリートビューとは?仕組み・歴史・Googleビジネスプロフィール連携を解説

ストリートビューという言葉を聞いて、多くの方が思い浮かべるのは「Googleマップで道路を360度見渡せるあの機能」ではないでしょうか。しかしストリートビューはすでに単なる路上景観の撮影サービスを超え、店舗や施設の内部を360度パノラマで公開できる「室内版(インドアビュー)」へと進化しています。

この記事では、ストリートビューの基本から、屋内版の仕組み・Googleビジネスプロフィールとの連携・公開後の管理まで、Google認定代理店制度時代から11年以上にわたりストリートビュー撮影を続けてきた立場から、基礎をまとめて解説します。

ストリートビューの基礎と歴史

Googleストリートビューは、2007年5月にアメリカでサービスを開始しました。当初は専用の撮影車両「Street View Car」で路上を走りながら、全方位カメラで街並みを撮影したものでした。

2011年にはサービスを屋内へと拡張する「インドアビュー(お店フォト)」が米国で開始され、日本では翌2012年から提供がスタート。当時は「おみせフォト」という名称でしたが、2013年にグローバル名称の「インドアビュー」へと統一され、2015年9月からは路上のストリートビューと統合され、現在の呼称「Googleストリートビュー」に一本化されました。

現在、Googleマップ上で見られるストリートビューには、大きく分けて以下の3種類があります。

  • 路上ストリートビュー:Googleの撮影車両が撮影した路上の景観
  • 屋内版ストリートビュー(インドアビュー):店舗・施設内を360度パノラマで撮影し、Googleビジネスプロフィールに紐付けて公開するもの
  • ユーザー投稿のストリートビュー:一般ユーザーが個人向け360度カメラで撮影・投稿したもの

本記事以降で主に扱うのは 屋内版ストリートビュー です。店舗や施設のオーナーが、自社のビジネスプロフィールに紐付けて公開する、集客を目的とした360度パノラマ画像を指します。

屋内版ストリートビューの仕組み

屋内版ストリートビューは、専用のソフトウェアやハードウェアが動的に生成しているわけではなく、撮影された複数の静止画像を繋ぎ合わせたパノラマ写真です。

撮影の仕組み

一般的な撮影方法は次の通りです。

  1. 撮影する場所を「撮影ポイント」として決める
  2. 各ポイントで、三脚に設置したカメラを水平方向に回転させながら複数枚撮影
  3. 撮影した画像を ステッチ(繋ぎ合わせ)処理 でひとつの360度パノラマ画像に合成
  4. 複数の撮影ポイントを「矢印」で結び、歩き回っているような体験を構築
  5. Google が定める技術要件を満たした画像として、Googleマップ上に公開

弊社のような認定フォトグラファーは、一眼レフカメラ+魚眼レンズを用いたステッチ撮影方式を採用しています。これにより、解像度・色再現・暗部ディテール・逆光耐性の全てで、個人向け360度カメラ(Theta・Insta360等)と比べて圧倒的に高品質な仕上がりを実現します。

撮影機材・ポイント設計・撮影当日の流れについて詳しくは、第2章・第3章の記事で解説します。

公開までの期間

撮影が完了してから、実際にGoogleマップ上で公開されるまでの流れは次の通りです。

  1. 撮影実施(約1〜4時間/プラン内のポイント数まで)
  2. 撮影画像のステッチ処理・色補正
  3. 人物の顔や車両ナンバーなど、プライバシーに関わる情報へのぼかし処理
  4. Googleマップへの公開作業(弊社の自社目標は撮影完了後7営業日以内)
  5. Google側での反映・インデックス

通常は7日以内にGoogleマップ上で閲覧可能な状態になります。ただし、ごくまれにGoogle側のサーバーに障害が発生し、ポイント間を結ぶ矢印が表示されない等の不具合が起こることがあります。こうした不具合は2〜3週間続いたケースもあります。Google側のトラブルのため撮影会社では対応できない性質のものですので、そのような可能性があることはあらかじめご了承ください。

Googleビジネスプロフィールとの連携

屋内版ストリートビューは、単独で存在できるサービスではなく、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)に紐付けて公開されます。

Googleビジネスプロフィールとは、Googleが無料で提供するビジネス情報管理サービスで、Googleマップ上に店舗・施設の情報(名前・住所・営業時間・電話・写真・口コミ等)を表示するためのものです。

屋内版ストリートビューは、このGoogleビジネスプロフィール上の「写真」タブの1つとして表示され、ユーザーはマップ検索結果から直接、360度パノラマで店内を体験できます。

つまり 「ストリートビューを導入する」=「Googleビジネスプロフィールに紐付けて公開する」 ということです。

Googleビジネスプロフィールが未登録の場合

ストリートビューを公開するには、対象となる店舗・施設がGoogleビジネスプロフィールに登録されている必要があります。未登録の場合は、撮影代行サービスと同時に登録サポートを受けられるケースが多く、弊社でも撮影プランに標準で登録サポートが含まれています。

なお、完全ゼロからのGBP新規登録(オーナー確認含む大規模サポート)が必要な場合は、別途お見積りとなります。

ストリートビュー導入の前提となるGoogleビジネスプロフィールの整備については、本章後半の記事で詳しく解説します。

公開後の管理者権限と変更

ストリートビューを公開した後、その画像は誰が管理するのでしょうか。結論から言えば、そのビジネスのGoogleビジネスプロフィールのオーナー確認済みユーザー(所有者)が管理権限を持ちます

撮影した写真の著作権は、技術的には撮影者(弊社の場合は株式会社おもてなしドットコム)が持ちますが、弊社はその権利を放棄し、撮影を依頼したビジネスオーナーへ譲渡します。これにより、公開後の運用はビジネスオーナーが主体的に行うことができます。

オーナーができること

  • ストリートビューの公開停止・削除申請
  • 画像への追加のぼかしリクエスト
  • 画像への不具合(画質が荒い・位置ズレ等)の報告
  • 新しいストリートビュー画像への差し替え

これらの操作は、Googleビジネスプロフィール管理画面や、Googleマップの「問題の報告」機能から行えます。ただし、操作方法はGoogle側のUI変更で頻繁に変わるため、最新の手順についてはGoogleストリートビュー修正依頼方法の記事で詳しくご案内しています。

撮り直しについて

よくご質問をいただくのが「内装リニューアル後に撮り直せるか」という点です。弊社の場合、撮り直しは通常行っておりません。ストリートビュー撮影の性質上、1度の撮影で長期間使われることを前提としているためです。

大幅な内装変更・移転・レイアウト変更等で再撮影をご希望される場合は、個別にご相談ください。その際は通常料金プランをベースに新規撮影としてお見積もりさせていただきます。

ぼかし処理と非公開・削除申請

ストリートビューには、プライバシー保護のためのぼかし処理が必須です。撮影時には以下のような要素が自動または手動でぼかされます。

  • 人物の顔
  • 車両のナンバープレート
  • 個人特定につながる情報(表札・看板の個人名など)

公開後に追加のぼかしが必要になった場合や、やむを得ない事情で公開停止・削除したい場合は、Googleマップから申請が可能です。申請手順は次の通りです。

  1. Googleマップで該当するストリートビューを表示
  2. 右下の「問題の報告」から「画像・不適切なコンテンツの削除依頼」を選択
  3. 削除理由・連絡先等を入力
  4. Googleの審査後、該当箇所が削除される

なお、「やっぱり気に入らないから全部消したい」という理由での削除申請は、Googleが承認しない場合があります。その場合は、弊社にご相談いただければ、撮り直し(個別見積)や代替案をご提案します。

詳しい削除申請手順については、Google公式の著作権に関するポリシーもご参照ください。

撮影できる業種・できない業種

屋内版ストリートビューは、集客効果が期待できるほぼ全ての店舗・施設で導入可能です。これまでに弊社が撮影・公開した事例は、全国47都道府県で550件を超えています(2026年時点)。

主な対象業種

  • 医療系:歯科医院・クリニック・介護施設
  • 教育:保育園・幼稚園・学校・各種教室
  • スポーツ・フィットネス:ジム・スタジオ
  • 飲食:飲食店・カフェ・居酒屋
  • 宿泊:ホテル・旅館
  • 公共:公共施設・公民館・図書館
  • その他:美容院・エステ・小売店・ショールーム・イベント会場

各業種の導入事例や業種特有の訴求方法については、業種別のストリートビュー撮影ガイドでもまとめています。

撮影できないもの

一方、Googleのプライバシーポリシー・利用規約上、以下のようなケースは対象外となります。

  • 個人住宅・集合住宅の内部:プライバシー保護の観点から対象外。自社サイト用のバーチャルツアーをご希望の場合は、別サービス360viewまたは不動産向け360viewをご検討ください
  • 商業施設の一部エリア:「関係者以外立ち入り禁止」のスタッフルーム・バックヤード等は撮影可能だが、Google公開対象からは除外するケースがある
  • 一時的なイベント・展示:Googleストリートビューは原則として「恒常的な場」を対象とする

これらの境界は判断が難しい場合もあります。撮影可否について迷う場合は、お問い合わせ時にお気軽にご確認ください。

まとめ

この記事では、ストリートビューの基本として以下をお伝えしました。

  • ストリートビューは2007年から始まり、2011年に屋内版が登場・2015年に統合
  • 屋内版は 360度パノラマ写真の合成 で、Googleビジネスプロフィールに紐付けて公開される
  • 公開までの期間は 自社目標で7営業日以内
  • 公開後の管理は オーナー確認済みユーザーが主体
  • 撮影できる業種は広範だが、個人住宅・集合住宅は対象外

ストリートビューに関するよくあるご質問

Q
ストリートビューの屋内版はいつから日本で利用できますか?
A

2012年に「おみせフォト」としてスタートし、2015年から「Googleストリートビュー」に名称が統一されました。

Q
撮影したストリートビューは誰が管理しますか?
A

Googleビジネスプロフィールのオーナー確認済みユーザーが主体となって管理します。弊社で撮影したストリートビューも、著作権は弊社が撮影者として持ちますが、その権利を放棄し撮影を依頼したビジネスオーナーへ譲渡します。

Q
公開後に店舗リニューアルで撮り直したいのですが可能ですか?
A

弊社では撮り直しは通常行っておりません。大幅な内装変更・移転時は新規撮影として個別にご相談ください。

Q
個人住宅内部のストリートビューは撮影できますか?
A

Googleのプライバシーポリシー上、個人住宅・集合住宅の内部は対象外です。自社サイト用のバーチャルツアーをご希望の場合は別サービス「360view」をご検討ください。

Q
撮影から公開までどのくらいかかりますか?
A

弊社の自社目標は撮影完了後7営業日以内です。ぼかし処理・ステッチ・色補正・Google側の反映待ちを含め、通常は1週間程度で閲覧可能な状態になります。

次に読むべき記事

室内版ストリートビューの基礎をつかんだら、次は用語の整理から始めましょう。

その先には「SVの効果・数値」「メリット総論」「GBP整備の基礎」と続き、第2章では撮影の仕組みとルールへと深掘りしていきます。


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この記事を書いた人

友添 成隆

友添 成隆

日本のインターネット黎明期から活躍するITコンサルタントです。ドメインレジストラ事業、レンタルサーバ事業、Web開発事業など、多岐にわたるプロジェクトを手掛けてきました。その後、企業向けグループウェアのASP事業や大手不動産企業のWeb開発にも携わり、豊富な経験を積んでいます。2015年からは、株式会社おもてなしドットコムの代表取締役として、ストリートビューや360度ビュー(バーチャルツアー)の提供、MEO対策、中小企業のITコーディネーターなど、多方面で活動を展開しています。これらの取り組みを通じて、日本のIT業界の発展に大きく貢献しています。